一人だった

単純なことだった。

僕は一人だった。

誰かの周りには行くけれど、僕の周りには誰も居ない。

そう、一人だった。

そんな現実を認めたくなかった。

 

だから、周囲の気を引きたくて過激なことを好んでいた節があった。

ヤバい奴だと笑って欲しかった。

全てがその感情だけとは言わないけど、その感情は確かにあった。

 

でも、一人なんだからアピールしてもしなくても同じこと。

そう考えたらなんだか楽になった。

もう無理して迎合しなくて良いんだ。

 

僕は一人だった。

これからも一人だろう。

それでいい。

少し悲しいけど自分の心はそう言っているのだから仕方ない。

さよなら苦しき幻想の日々。

よろしく静かな現実。